HDDの分解方法 LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズ

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズ外観

今回は、2013〜2018年ごろまで発売されていた、ラシーLaCie社の据え置き型型ハードディスクの「LCH-PSDU3/3Aシリーズ」の分解方法を写真付きで説明します。

このハードディスクの分解の難易度は、やや難しいです。

ネジがゴム足の下に隠されていることと、ケースがはめ込み式なので、コツを知っていないと分解は難しいです。

HDDを取り出せた場合、データの復旧・復元ができるかどうかは、物理障害が起きてなくて論理障害であるかどうか、にかかっています。

「物理障害」「論理障害」の言葉の意味が気になる方は、以下のリンク先の記事をご覧ください。

 

 

1. 主な仕様

  • 発売時期;2013年〜2018年頃まで
  • インターフェース;USB3.0接続
  • 内部HDDの形式;3.5インチのSATAが1台
  • 初期フォーマット形式; NTFS(Windows専用フォーマット)
  • 初期フォーマット形式;最初の接続時に、NTFS/FAT32/HFS+を選択
  • 外見上の特徴;ヘアライン加工されたアルミと、プラスチックを組み合わせた筐体

 

2. 外観写真

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズ外観

 

3. 分解難易度

4つ星

  • 難易度4(5段階で1が最も簡単、5が最も難しい)
  • ネジがゴム足の下に隠されていることと、ケースがはめ込み式なので、コツを知っていないと分解は難しい

 

4. 対象型番

LCH-PSDU3シリーズ

型番容量
LCH-PSD040U33TBブラック

 

LCH-PSDU3Aシリーズ

型番容量
LCH-PSD040U3A3TBブラック

 

 

5. 分解しなくてもデータ復旧できる症状の見分け方

Windowsで使っている場合は、分解する前に次の内容を確認してください。

なお、Macではこの部分は関係ありません。

 

パソコンにハードディスクをつないだ場合に、次のいずれかのエラーメッセージが出る場合は「論理障害」と言い、ハードディスクを分解することなく、市販のデータ復旧ソフトでデータ復旧ができる場合があります。

  • フォーマットしますか?
  • フォーマットする必要があります。
  • ディスクはフォーマットされていません。

この状態の詳しい説明や具体的な復旧方法は、以下のリンク先の記事をご覧ください。

 

6. 分解手順

▶ 分解に必要な工具として、次の工具を用意してください。

  • プラスドライバー・・・HDDをケースに固定しているネジを取り外す用
  • マイナスドライバー、または平たいヘラ状のもの・・・ケース分解用

腕時計の裏蓋外す工具とプラスドライバー

下段の平たいヘラ状のものですが、今回はアマゾンで腕時計の裏蓋を外す工具を使いました。

値段も安く、ドライバーよりも広い範囲に力が入って使いやすいので、気になる人は1つ買っておいても良いと思います。

 

▶ それでは、分解の手順に入ります。

ハードディスクを裏返して、次の図の四角で囲んだ細長いゴム足の部分をはがします。

両面テープでくっついているだけなので、マイナスドライバーやヘラを隙間に差し込んではがします。

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズの裏面のゴム足

 

▶ 図のようにゴム足がはがせたらプラスネジが見えるので、プラスドライバーで外します。

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズの裏面のゴム足をはがしたところ

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズの裏面のゴム足をはがしてネジを外したところ

ネジを外した状態

 

▶ ハードディスクのアルミ面を上にして、図のように隙間の部分にマイナスドライバーやヘラ状のものを差し込んで、少しずつ隙間をこじ開けていきます。

一箇所だけだと開きにくいのですが、場所を変えながら少しずつ隙間をこじ開けて行きます。

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズのケースの隙間にヘラを差し込んでこじ開ける

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズのケースの隙間にヘラを差し込んでこじ開ける

 

▶ 片面の隙間が開いたら、反対側も同じようにこじ開けて行きます。

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズのケースの隙間にヘラを差し込んでこじ開ける

 

▶ ケースの外周がおおむねこじ開けができたら、アルミ面を持ち上げて取り外します。

ひっかかる部分があったら、マイナスドライバーやヘラ状のもので少しずつこじ開けながら、アルミ面を取り外します。

LaCie LCH-PSDU3/3Aシリーズのケースのアルミ面を取り外す

 

▶ アルミ面を取り外せたら、あとはカンタンにHDDが取り出せます。

LaCie LCH-PSDU3/3AシリーズのケースからHDDを取り出す

 

▶ HDDが取り出せたら、次の「データ復旧方法」に進んで下さい。

LaCie LCH-PSDU3/3AシリーズのケースからHDDを取り出す

 

7. データ復旧方法

取り出したハードディスクを、別売りのHDDケースに入れたりUSB接続アダプタを使い、パソコンと接続してみます。

うまくいけば、パソコンから認識できて、今までどおり外付けのハードディスクとして使い続けることができます。

このやり方でパソコンから認識できた場合は、今まで使っていたハードディスク・ケースの基板や電源の部分が故障していたことになります。

以下2つのHDDケースは発売から年数が経っていますが、壊れにくくコスパの良い製品として定番になっています。

内容は同じで、色違いです。

 

一方、以下のUSB接続アダプタはHDDがむき出しになってしまいますが、自作パソコンユーザーなどひんぱんにHDDの取り出しを行う人は、一つ持っておくと便利です。

 

パソコンから認識できなかったり、データの復旧・復元ができないときは、次の記事も参考にしてください。

 

8. それでもデータ復旧できない場合は

若い医師

上記のいずれの方法でもデータ復旧ができない場合は、ハードディスクの故障具合がより複雑ですので、データ復旧専門の当社をご利用ください。

素人判断で下手に色々といじくりまわすと、復旧できたかもしれない状況を悪化させてしまいます。

また、「自分で復旧作業をするのは不安なので、最初から専門家に任せたい」という方も、当社までご連絡ください。

連絡先は以下となります。

当社のデータ復旧のご案内

データ復旧料金は容量・症状に関係なく定額
復旧料金は復旧データ納品後に後払い
復旧失敗時は復旧料金0円、ただし宅急便の往復送料実費のみご負担
作業日数は2-3日(症状により延長の場合あり)

・HDD:33,000円
・NAS:55,000円

(RAID対応の場合は22,000円追加)
(当社ではHDDの内部分解が必要な重度の物理障害には対応していません。ただし、重度でも対応可能な提携他社を紹介することができますので、重度の場合でもご連絡ください。)