【2023年版・データ復旧業者が選ぶ】壊れにくい、おすすめの内蔵HDD
内蔵HDDを買う時に、HDDの容量と値段だけで決めていませんか?
筆者はデータ復旧業者として、毎日何台もHDDを検査・復旧作業を行っていますが、正直言ってHDDに当たり外れはあります。
そこでこの記事では、データ復旧業者の経験上おすすめできる内蔵HDDを紹介します。
内蔵HDDを選ぶ基準としては、「なるべく壊れにくい」「しかし、コスパもそこそこ重視したい」という欲張りなニーズにお答えしています。
パソコン内蔵のHDDを増設・換装したり、NASに搭載するHDDを選ぶ時の参考にしてください。
「壊れにくい内蔵HDD」の選び方は?
ネットニュースでたまに、以下のような「HDDの故障率」の記事を見かけることがあります。
確かに、こういった故障レポートは何百台・何千台といったHDDを使っているサーバーセンターのような会社が出しているので、データの一つとして参考にはなります。
しかし、温度や湿度などHDDの使用環境や、何らかのバイアスがかかっていないのか、といった部分が気になります。
そのため、筆者はこういったニュースは参考程度にとどめています。
そのかわりに、新しいHDDが発売されたら2-3年待って、ネットで購入者のレビューを見て世間で評判が良さそうなら購入して、実際に自分でも毎日使って壊れにくいかを検証しています。
具体的に、この内蔵HDDは避けるのが無難!
筆者が今までデータ復旧で扱ったHDDで、不具合が起きているのが「Seagate社の3.5インチHDD全般」の比率が高いので、これは避けたほうが無難です。
かれこれ2008年ごろから発売されている、Seagateの3.5インチの「Barracuda 7200.11」というシリーズから歴代のシリーズで、「ファームロック」というHDDが反応しなくなる現象が高確率で発生しています。
3.5インチHDDではその他に、かつてはWesternDigitalのGreenシリーズで「低速病」と呼ばれる、読み書きが極端に遅くなる現象が高確率で発生していました。
しかし、Greenシリーズが発売終了となり、後継となるBlueシリーズでは2年ほど監視してみましたが、「低速病」は起きていません。
一方、2.5インチHDDでは特定のメーカー・機種で壊れやすい地雷製品はないようです。
【デスクトップPC用途】おすすめの内蔵3.5インチHDDを紹介
ここ数年のデスクトップPCのストレージのトレンドとして、OS起動用に速度優先でSSD、データ保存用に容量優先でHDDという役割分担が多くなってきました。
オススメのSSDについては、別の記事の【壊れにくい、おすすめの内蔵SSD】で紹介していますので、そちらを御覧ください。
ということで、このページでは「大容量のデータ倉庫」という役割でHDDを紹介します。
そこでイチオシのHDDですが、大容量でも価格が安い、以下の「WesternDigital Blueシリーズ」をオススメします。
筆者も数台使ってみましたが、目につく欠点もなく、無難で良い製品です。
容量は、8TB/6TB/4TB/2TB/1TBの4種類から選べます。
8TBでも1万5千円ほど(2023年6月時点)で買えるコスパの良さです。
さらに読み書きのスピードを速くしたい場合は、以下の「WesternDigital Blackシリーズ」をおすすめします。
ただし、HDD内部のモーターの回転数が7200回転/分(通常の3.5インチHDDは5,400回転/分)のため、冷却ファンの風をHDDに直当てしたりPCケース内のエアフローを工夫しないと、発熱による故障が起きやすくなるので注意が必要です。
容量は、10TB/8TB/6TB/4TB/2TB/1TBの6種類から選べます。
筆者は数回このHDDを使ったことがありますが、確かに体感でわかるほど読み書き速度は速かったです。
しかし、速度優先ならSSD、容量優先なら安価なHDDという最近のトレンドからすると、あまり市場ニーズはないHDDかもしれません。
【NAS用途】おすすめの内蔵3.5インチHDDを紹介
ここでは、長い間NAS内蔵HDDとして定番となっている、以下のシリーズをオススメします。
- WesternDigital Red Plusシリーズ
- WesternDigital Red Proシリーズ
これらは、デスクトップ用でおすすめした「WesternDigital Blueシリーズ」をブラッシュアップした姉妹機種です。
Blueシリーズよりも優れた点は、NASのように24時間連続を前提とした設計と、保証期間がBlueシリーズの1年より伸びている点です。
Redシリーズには、他に無印の「WesternDigital Redシリーズ」があるので、比較表を作りました。
他と比較して優れた項目には、背景黄色で太字で表しています。
Red Plusシリーズ | Red Proシリーズ | Redシリーズ | |
---|---|---|---|
容量 |
|
|
|
保証期間 | 3年 | 5年 | 3年 |
記録方式 | CMR | CMR | SMR |
表の一番下の「記録方式」のCMRとSMRについては、結論だけ言うと信頼性が高いのがCMRです。
よって、NASで使うHDDとしては信頼性を第一と考えて、CMRを選ぶのが無難な選択です。
CMRとSMRの違いについては、次のブログがわかりやすく解説してくれているので、興味のある方は御覧ください。
以上をふまえて、以下の上段が「WesternDigital Red Plusシリーズ」、下段が「WesternDigital Red Proシリーズ」の商品リンクです。
筆者は、「WesternDigital Red Plusシリーズ」と、かつてCMR方式だった頃の「WesternDigital Redシリーズ」ばかり50台ほど使ってきましたが、故障したのは1台だけで、信頼性の高さに満足しています。
【ノートPC用途】おすすめの内蔵2.5インチHDDを紹介
2.5インチHDDは3.5インチHDDのように「地雷なので避けるべきHDD」というものがないので正直どれでも良いと思います。
ただし、2.5インチHDDには複数の「厚み」の規格があるので、そこだけ注意が必要です。
厚みがあってないと、HDDを買ったもののパソコンの中や外付けケースに入らない、といった悲劇を招きます。
厚みには以下のように3パターンあるので、必ず実際に定規などで測ったり、カタログや仕様書で確認してください。
- 厚み7mm・・・最も一般的な厚み。ノートパソコン内蔵HDDは、大抵これ。
- 厚み9.5mm・・・2TB以上の大容量のHDDに多い。
- 厚み15mm・・・3TB以上の大容量のHDDに多い。
前置きが長くなってしまいましたが、2.5インチのHDDでは、次の機種をオススメします。
おすすめの理由は、コスパが良く、入手しやすい機種だからです。
容量は、2TB/1TB/500GBの3種類あります。
すべて厚みは7mmで、2.5インチHDDの最も薄い厚みのため、パソコンに入らないとか外付けケースに入らないといったことはないでしょう。
なお、3.5インチHDDでSeagateはおすすめしない、と書きましたが、2.5インチHDDについては他メーカーと比べて故障しやすいとかはないので、上記の機種をオススメします。
このページの記事は以上です。
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復旧料金は復旧データ納品後に後払い
復旧失敗時は復旧料金0円、ただし宅急便の往復送料実費のみご負担
作業日数は2-3日(症状により延長の場合あり)
・HDD:33,000円
・NAS:55,000円
(RAID対応の場合は22,000円追加)
(当社ではHDDの内部分解が必要な重度の物理障害には対応していません。ただし、重度でも対応可能な提携他社を紹介することができますので、重度の場合でもご連絡ください。)