HDDの分解・データ復旧方法 IOデータAVHD-UV・AVHD-UTシリーズ
今回は、2011〜2014年ごろに発売されていた、IOデータの据え置き型ハードディスクの「AVHD-UVシリーズ」と、その後継機種として2014年から発売されている「AVHD-UTシリーズ」の、分解方法・データ復旧・復元・取り出し方法を説明します。
「AVHD-UVシリーズ」はUSB2.0接続、「AVHD-UTシリーズ」はUSB3.0接続の違いがありますが、それ以外は全く同じつくりなので、分解方法も一緒です。
これらのハードディスクは、
- テレビにつないでテレビ番組を録画する
- パソコンにつないでパソコンのデータを保存する
といった2つの使い方が想定されていますが、1のテレビ番組の場合はコピーガードがかかっているので、単純にデータを復旧しても再生することは出来ないので注意が必要です。
よって、以下の分解方法やデータ復旧方法の説明は、2のパソコンのデータを保存している場合のみ対応可能な方法です。
このハードディスクの分解の難易度は、どこの家にもあるようなドライバーセットとつまようじがあればカンタンに分解できます。
しかし、自分でハードディスクの分解や復旧作業を行わず、データ復旧専門の当社に依頼を検討中の方は、以下にご連絡下さい。
1. 主な仕様
- 発売時期;「AVHD-UVシリーズ」は2011年〜2014年頃、「AVHD-UTシリーズ」は2014年〜現在
- インターフェース;「AVHD-UVシリーズ」はUSB2.0接続、「AVHD-UTシリーズ」はUSB3.0接続
- 内部HDDの形式;3.5インチのSATAが1台
- 初期フォーマット形式; FAT32(1パーティション)
- 機能上の特徴;テレビの下など狭い場所に設置できるように平べったく、ファンレスで静音
- 外見上の特徴;弁当箱のような平たい黒いアルミの筐体
2. 外観写真
電源スイッチとアクセスランプは正面の左側、電源やUSBなどのコネクタはすべて背面に集中して配置
3. 分解難易度
- 難易度は1(5段階で1が最も簡単、5が最も難しい)
- ケースを留めるのにすべてプラスのネジを使用。背面のシールの下にもネジが隠されている。
4. 対象型番
AVHD-UVシリーズ(USB2.0 接続)
型番 | 容量 |
---|---|
AVHD-U1.0V | 1TB |
AVHD-U1.0VB | |
AVHD-U2.0V | 2TB |
AVHD-U2.0VB |
AVHD-UTシリーズ(USB3.0 接続)
型番 | 容量 |
---|---|
AVHD-U1.0T | 1TB |
AVHD-U2.0T | 2TB |
5. 分解しなくてもデータ復旧できる症状の見分け方
パソコンにハードディスクをつないだ場合に、次のいずれかのエラーメッセージが出る場合は「論理障害」と言い、ハードディスクを分解することなく、市販のデータ復旧ソフトでデータ復旧ができます。
- フォーマットしますか?
- フォーマットする必要があります。
- ディスクはフォーマットされていません。
この状態の詳しい説明や具体的な復旧方法は、以下のリンク先の記事をご覧ください。
6. 分解手順
1) 分解に必要な工具として、どこの家にもあるようなドライバーセット(プラスとマイナスのドライバーが何種類かずつ入ったもの)と、つまようじを何本か用意します。
つまようじは、ネジが隠されているシールをはがす時に使います。
2) では、さっそくハードディスクの分解をしましょう。
ハードディスクの後ろ側を見えるようにして、小さな黒いネジ2本をプラスドライバーで取り外します。
3) 小さな黒いネジ2本を外したら、ネジの下にある黒いシールをはがします。
シールを外すときは、なるべく厚みの薄いマイナスドライバー・つまようじ・自分の爪などを使って、少しづつはがします。
シールは全部はがさなくても良いのですが、銀色のプラスネジが見えるところまではがして、そのネジをプラスドライバーで外してください。
4) シールの下にはプラスネジが2本隠れていますので、左右ともに同じようにシールをはがしながらネジを外します。
5) シールの下に隠れていたプラスネジ2本を外したら、ハードディスクのケースの上の黒い部分を前にずらす感じで外します。
6) 上の黒い部分が外せたら、中に入っていたハードディスク本体が見えます。
7) ハードディスクの手前と反対側とを逆向きにします。
そうすると手元にプラスネジが2本見えるので両方共プラスドライバーで外します。
8) プラスネジを外したら、ハードディスクの中身の基盤が見えている反対側をゆっくりと上に持ち上げます。カンタンにハードディスクの中身の持ち上がります。
9) 持ち上げて取り出せたハードディスクの中身を裏返しにして、基板とハードディスクを留めている2本のネジをプラスドライバーで外します。
10) 2本のネジを外せたら、基板を横にずらして取り外します。
11) ハードディスク本体が取り出せました。
続けて、次の「データ復旧方法」に進んで下さい。
7. データ復旧方法
取り出したハードディスクを、別売りのHDDケースに入れたりUSB接続アダプタを使い、パソコンと接続してみます。
うまくいけば、パソコンから認識できて、今までどおり外付けのハードディスクとして使い続けることができます。
このやり方でパソコンから認識できた場合は、今まで使っていたハードディスク・ケースの基板や電源の部分が故障していたことになります。
一方、以下のUSB接続アダプタはHDDがむき出しになってしまいますが、自作パソコンユーザーなどひんぱんにHDDの取り出しを行う人は、一つ持っておくと便利です。
パソコンから認識できなかったり、データの復旧・復元ができないときは、次の記事も参考にしてください。
8. それでもデータ復旧できない場合は
上記のいずれの方法でもデータ復旧ができない場合は、ハードディスクの故障具合がより複雑ですので、データ復旧専門の当社をご利用ください。
素人判断で下手に色々といじくりまわすと、復旧できたかもしれない状況を悪化させてしまいます。
また、「自分で復旧作業をするのは不安なので、最初から専門家に任せたい」という方も、当社までご連絡ください。
連絡先は以下となります。
当社のデータ復旧のご案内
復旧料金は復旧データ納品後に後払い
復旧失敗時は復旧料金0円、ただし宅急便の往復送料実費のみご負担
作業日数は2-3日(症状により延長の場合あり)
・HDD:33,000円
・NAS:55,000円
(RAID対応の場合は22,000円追加)
(当社ではHDDの内部分解が必要な重度の物理障害には対応していません。ただし、重度でも対応可能な提携他社を紹介することができますので、重度の場合でもご連絡ください。)