HDDの分解・データ復旧方法 バッファローHD-U2/HU2シリーズ
2003年〜2005年ごろまで発売されていた、バッファローのUSB外付けHDD「HD-U2シリーズ」「HD-HU2シリーズ」と、その姉妹型番の分解とデータの復旧方法です。
このHDDはケース全体がアルミ製のファンレスで、前後のパネルのみ白いプラスチック製です。
ファンレスということで静音性に優れた意欲的なモデルでしたが、使用場所によっては熱による故障の割合が多かったように思います。
中に使われているHDDは、2005年頃までよく使われていた「IDE(=パラレルATA)」という規格ですが、現在ではほぼ完全に見なくなりました。
そのため、分解したケースから取り出したHDDの中身を別のHDDケースやUSBアダプタを使ってパソコンにつなぐときには、IDEの規格に合うものを使わなければなりません。
IDE対応のHDDケースやUSBアダプタも現在では入手困難なので、ヨドバシカメラやビックカメラなどの大型家電量販店に電話で在庫があるか聞くか、アマゾンやヨドバシ・ドット・コムなどのネット通販を使うことをすすめます。
なお、現在メインで使われているHDDの規格は「SATA(=シリアルATA)」なので、これと間違えないようにしましょう。
分解しなくてもデータ復旧できる場合
HDDをパソコンにつないだときに、「フォーマットされていません」「フォーマットする必要があります」「フォーマットしますか?」と表示されたときは「論理障害」のエラー表示ですので、HDDを分解しなくてもデータが取り出せる可能性が高いです。
詳しい説明と具体的な作業手順については次のページを御覧ください。
主な仕様
- 発売時期;2003-2005年頃
- インターフェース;USB2.0(姉妹機種の一部にIEEE1394・USB1.1あり)
- 内部HDD形式;3.5インチのIDE(=パラレルATA、PATAとも言う)
- 外見上の特徴;全体がアルミ製で、正面と背面のみ白いプラスチック製
分解難易度
- 難易度2(5段階で1が最もカンタン、5が最も難しい)
- プラスのネジを全部で4本外すだけで、カンタンに分解できます。
- 分解するのに10分ぐらいです
対象型番
HD-U2シリーズ・基準モデル
型番 | 容量 | 色 |
---|---|---|
HD-300U2 | 300GB | アルミ+ホワイト |
HD-250U2 | 250GB | |
HD-160U2 | 160GB | |
HD-120U2 | 120GB |
HD-U2シリーズ・姉妹モデル
シリーズ名 | 型番 | 備考 |
---|---|---|
HD-IU |
| IEEE1391・USB1.1対応 |
HD-IU2 |
| IEEE1391・USB2.0対応 |
IEEEE1394とは、ソニー製品のビデオ関連機器でよく使われていた「iリンク(アイ・リンク)」、アップル製品で標準装備されている「FiewWire400(ファイヤーワイヤー400)」と同じ接続方式です。
HD-HU2シリーズ・法人向けモデル
シリーズ名 | 型番 | 備考 |
---|---|---|
HD-HU2 |
| アルミ+ホワイト |
分解手順
1) HDDの分解の前に、スタンドの足が付いている場合は、これを取り外します。
足は取り外さなくても分解できますが、作業時に壊してしまう恐れと、作業しやすくするために外しておきます。
HDDの足の部分が上になるようにして、前後の足と前と後ろにゆっくりとずらして外します。
2) 足が外せたら、HDDの後ろを上向きにして、上下にある2つのプラスネジを外します。
3) 後ろのネジが外せたら、後ろの白いプラスチック部分をゆっくりと取り外します。
4) 後ろのネジ2本と、白いプラスチック部分が外せたら、HDDを横向きにしてアルミパネルをずらして外します。
5) アルミパネルが外せたら、HDDの後ろを上向きにして、上部の穴の中にあるプラスネジを外します。
6) 次に、HDDの白いラベルが貼ってない方の面で、HDDを留めているプラスネジを外します。
ネジの場所は下の写真を見てください。
7) HDDを留めているネジが外せたら、HDDが落ちないように手で支えながら、HDDのラベルが見えてる方に向きを変えます。
それから、HDDを少し持ち上げながら、HDDにつながっているケーブル2本をゆっくりと手で外します。
向かって左側の黒・グレーのケーブル、右側の白いケーブルです。
黒・グレーの方は少し固いかもしれません。
8) HDDがうまく取り出せました。
HDDは、2005年ごろまで使われていた、今となってはかなりなつかしいIDE(パラレルATA)接続の3.5インチのHDDでした。
このあと、HDDケースやUSBアダプターの説明をしますが、最近はIDEではなく、SATAという接続形式がほとんどなので、店でケースやアダプターを買うときは間違わないように注意してください。
なお、後述の「データ復旧方法」で説明しているHDDケースとUSBアダプタは、IDEでもSATAでも両方使えるものです。
このHDDのデータ復旧で使ったあとでも、最近のSATAのHDDでも使いまわすことが出来て経済的です。
データ復旧方法
取り出したハードディスクを、「IDE接続形式」の別の3.5インチのハードディスク・ケースに入れて、パソコンと接続してみます。
間違えて、現在一般的な「SATA接続形式」を買わないように注意してください。
うまくいけば、パソコンから認識できて、今までどおり外付けのハードディスクとして使い続けることができます。
このやり方でパソコンから認識できた場合は、今まで使っていたハードディスク・ケースの基板や電源の部分が故障していたことになります。
パソコンから認識できなかったり、データの復旧・復元ができないときは、次の記事も参考にしてください。
データ復旧できなかった場合は
上記のいずれの方法でもデータ復旧ができない場合は、ハードディスクの故障具合がより複雑ですので、データ復旧専門の当社をご利用ください。
素人判断で下手に色々といじくりまわすと、復旧できたかもしれない状況を悪化させてしまいます。
また、「自分で復旧作業をするのは不安なので、最初から専門家に任せたい」という方も、当社までご連絡ください。
当社のデータ復旧のご案内
復旧料金は復旧データ納品後に後払い
復旧失敗時は復旧料金0円、ただし宅急便の往復送料実費のみご負担
作業日数は2-3日(症状により延長の場合あり)
・HDD:33,000円
・NAS:55,000円
(RAID対応の場合は22,000円追加)
(当社ではHDDの内部分解が必要な重度の物理障害には対応していません。ただし、重度でも対応可能な提携他社を紹介することができますので、重度の場合でもご連絡ください。)