LinkStationのバックアップ動作モード「差分」「増分」等の解説
バッファローのLinkStationやTeraStationのバックアップ機能を使おうとした時に、独特の用語でわかりにくい「差分バックアップ」「増分バックアップ」などの解説をします。
結論を先に言えば、バックアップ先にしかなくて、バックアップ元にないファイルを削除するのが「差分」、削除しないでそのまま残すのが「増分」です。
1. バックアップの5つのモード
LinkStation/TeraStationのバックアップには、次の5つのモードがあります。
機種によっては、1~3の3つだけの時もあります。
- 通常バックアップ
- 上書きバックアップ(差分バックアップ)
- 上書きバックアップ(増分バックアップ)
- 上書きバックアップ(完全/差分バックアップ)
- 上書きバックアップ(完全/増分バックアップ)
普段使い慣れない言葉があってわかりにくいのですが、特にわかりにくいのは、次の2つではないでしょうか。
「差分バックアップ」・・・バックアップ元からバックアップ先にバックアップするときに、バックアップ元には存在しないファイル/フォルダは、削除する。
「増分バックアップ」・・・バックアップ元からバックアップ先にバックアップするときに、バックアップ元には存在しないファイル/フォルダでも、削除しない。
「上書きバックアップ」については、文字通り、同じファイル名/フォルダ名のデータは、上書きするとの意味です。
2. どのモードを使うべきか
目的に応じて、次のA〜C案までから選ぶのが良いでしょう。
A案
いったん、バックアップ先にバックアップしたデータは、バックアップ元から削除したとしても、過去の履歴として残しておきたい・・・「3.上書きバックアップ(増分バックアップ)」
B案
過去の履歴は残しておく必要なはない。バックアップ元とバックアップ先の内容が完全に一致した状態でバックアップが取れれば良い・・・「2.上書きバックアップ(差分バックアップ)」
C案
バックアップ先のHDDの容量が必要だったり、バックアップに時間がかかっても良いから、バックアップ先に日付ごとにフォルダを作って、その中にバックアップ元のデータを完全コピーしたい。・・・「1.通常バックアップ」
よくわからない場合
以上の説明がよくわからない場合は、A案の「3.上書きバックアップ(増分バックアップ)」にしておけば、設定ミスでファイルが消えることがありませんので、このモードをオススメします。
「5.上書きバックアップ(完全/増分バックアップ)」でも良いのですが、バックアップ一回ごとに全部のデータのバックアップを行うので時間がかかります。
「3.上書きバックアップ(増分バックアップ)」だと、変更があったファイルだけをバックアップしますので、一度バックアップしたデータのバックアップを省略できて、バックアップ時間の節約になります。
3. 差分バックアップ・増分バックアップの動作の具体例
具体例として、次のケースで説明します。
- バックアップ元(LinkStation/TeraStation)
- バックアップ先(別のLinkStation/Terastation、またはUSB外付けHDD)
ユーザーがファイル操作を行うのはバックアップ元のみとします。
次の表では、操作がNo1から順番に進んでいく様子を表しています。
「増分」「差分」で違いが出てくるのが2回目以降のバックアップです。
次の表のNo1から3までは同じ結果になりますが、No4で違う結果になります。
No | 状態 | バックアップ元 | バックアップ先 |
1 | 未バックアップ |
| – |
2 | 1回目のバックアップ完了直後 |
※ バックアップ元と先は完全に一致する |
※ バックアップ元と先は完全に一致する |
3 | 次のバックアップの前に、バックアップ元でファイルの操作をした |
|
|
4-差分 | 2回目のバックアップ完了直後 |
|
※ ファイル2.txtは削除される ※ 内容変更したファイル3.txtは上書きでバックアップ ※ 新規作成したファイル4.txtは新たにバックアップ |
4-増分 | 2回目のバックアップ完了直後 |
|
※ ファイル2.txtは削除されないで残る ※ 内容変更したファイル3.txtは上書きでバックアップ ※ 新規作成したファイル4.txtは新たにバックアップ |
冒頭でも述べましたが、バックアップ先にしかなくて、バックアップ元にはないファイルを削除するのが「差分」、削除しないでそのまま残すのが「増分」です。
4-差分では、バックアップ元の「ファイル2.txt」が削除されたので、バックアップ先に以前にバックアップしていた同名のファイルを削除しています。
4-増分だと、削除せずにそのままです。
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